ピロリ菌検査

ピロリ菌のイメージ写真

ピロリ菌(正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ」)とは、胃の中で生息している4ミクロン(4/1000mm)ほどの病原微生物のことです。元来、胃の中は強い酸性環境下にあるために細菌が生きていくには厳しい状況にあります。しかしながらピロリ菌は、ウレアーゼと呼ばれる酵素を産生し尿素からアンモニアを産生することで、胃酸を中和して胃内での生息を可能にしているのです。

この細菌は胃に慢性的な炎症をおこすことで胃十二指腸潰瘍や胃がんの原因となります。現在、胃がんの原因のほとんどにピロリ菌感染が関与していることが分かっており、ピロリ菌を早期に除菌することで胃がんのリスクをへらすことができます。ピロリ菌は1週間の内服治療で除菌が可能なため、容易に胃がんの予防ができます。ピロリ菌の感染の有無を調べたい方や除菌治療を希望される方は気軽にご相談ください。

感染経路について

はっきりとした感染経路は現在も不明ですが、主に幼児期に口から感染すると考えらえています。そのため、ご家族(特に母親)の方から子どもへの家庭内感染が疑われており、なかでもピロリ菌に感染している大人から小さい子どもへの食べ物の口移しなどが原因のひとつではないかと言われています。

感染すると胃がんリスクが上昇

ピロリ菌に感染すると、慢性胃炎を引き起こすようになります。持続する炎症は、胃・十二指腸潰瘍、胃ポリープなどの胃の疾患のみならず、特発性血小板減少性紫斑病や慢性じんましん等の全身の疾患の原因のひとつと考えられています。最も大きな問題は、ピロリ菌の胃粘膜への長期間の感染の結果、萎縮性胃炎を経て一部の方から胃がんが発生することです。早期に除菌治療を行うことは胃がんリスクを低減させることが分かっており、ピロリ菌の除菌治療を行うことである程度の胃がんの予防が可能です。当クリニックでは、感染の有無を確認するピロリ菌検査、感染者に対して行うピロリ菌除菌治療を日本ヘリコバクター学会のピロリ感染認定医でもある院長が中心となって行います。学会が推奨した検査法、治療のレジメに沿って行います。

検査について

現在の保険診療ではピロリ菌検査に関しては、胃カメラ(あるいは胃透視検査)を受けてピロリ菌感染が疑われた方が対象となっております。当クリニックでは除菌前の感染の有無を調べる検査、除菌治療後の判定の検査につきましては学会推奨の方法で行っております。詳しくは医師にお尋ねください。

除菌治療について

検査の結果からピロリ菌の感染が確認されれば、内服薬による除菌治療が行われます。内服薬は、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害剤)と2種類の抗生物質の計3種類の薬を朝と夕の1日2回、1週間内服します。そして服用期間終了後1~2ヵ月後に除菌判定を行います。なお薬を正しく服用していた場合でも、除菌に失敗することはあります。初回の治療(1次除菌)での除菌率は70~80%程度と言われています。
なお初回の治療が不成功であった場合は抗生物質の組み合わせを変えて2回目の治療(2次除菌)を行います。この2次除菌薬による除菌率は90%程度といわれており、95~97%程度の方が1次もしくは2次治療で除菌に成功しています。